生後4日目の検査で難聴の可能性があると告げられた
糸優くんは生後4日目の検査で難聴の可能性を指摘され、後に精密検査を受けました。最初に聞いたときは信じられず、検査結果が出るまでの間、美砂江さんは「本当はきこえてるんじゃないか」と願っていました。息子が大きな音に反応すると、「今、動いたよね、きこえてるんじゃないかな」と感じていたのです。そうした反応を見ては、希望を抱く一方で、現実を受け入れることに対する心の葛藤がありました。
本当はきこえてるんじゃないか、とわざと物音を立てていた
糸優くんの難聴が確認された後、美砂江さんは息子の聴力に対してまだ確信が持てませんでした。例えば、わざと掃除機をかけてみたり、大きな音を立てて反応を見たりして、聴力が回復しているのではないかと何度も試みました。反応があると、「きっときこえてる」と思いたい自分がいましたが、次第にその希望も心の中で揺れ動く不安へと変わっていきました。ある日、区の3カ月健診で行われる予定の鈴の音を鳴らして反応を見る検査が、事前に難聴と診断されていることを伝えたため実施されませんでした。その時、美砂江さんは悲しみで涙があふれました。もし検査があったとしても、きっと反応がないことにまた涙していたのでしょう。
いろんな人に話を聞き、人工内耳手術が選択肢に
生後3カ月で補聴器を装用し始めた糸優くん。医師からは、重度の感音性難聴と診断され、両耳とも105dB程度、飛行機のジェット音がきこえるくらいとのことでした。医師からは「できるだけ早く音を入れてあげたほうがいい」とすすめられ、補聴器を装用し始めました。最初は反応が少なかったものの、しだいに糸優くんは音に反応するようになり、美砂江さんはその成長にとても喜びました。「反応がうれしくて、大きな音の出るおもちゃを買いがちで、旅行先では熊よけの鈴を買ってしまいました」と話します。
その後、美砂江さんはSNSで難聴に関する情報を集め、周囲からのアドバイスを受けるようになりました。特に義理の姉の紹介で、人工内耳手術を受けた子どもとの出会いがあり、その選択肢を知ったことがきっかけで、夫婦で人工内耳手術について調べ始めました。
「SNSで情報を交換し、手話で育てる家庭や人工内耳を装用した子どもの話を聞いて、選択肢が広がりました。」美砂江さんと夫は何度も話し合い、糸優くんの未来を思い、人工内耳手術を受けさせる決断を下しました。「手術を受ければ、きこえることで息子の世界が広がるだろう」と確信し、息子にとって最良の選択だと感じています。
子どもをどう育てていくかの葛藤
「難聴がある息子を自分たちはどう育てていくのか、夫と何度も話し合い、悩みました。」特に手術を受けさせることに関しては、息子が「きこえない」という特性をもって生まれてきたことを尊重すべきか、まだ息子自身が判断できる段階でないため、親として決断する重みを感じたと言います。「子どもの一生を左右することを、親が決めなくてはならない責任の重さがずっしりとのしかかるようでした。」夫婦で何度も議論し、最終的に「きこえる」ことが息子の世界を広げると信じて、手術を決断しました。
糸優くんは生後4日目の検査で難聴の可能性を指摘され、後に精密検査を受けました。最初に聞いたときは信じられず、検査結果が出るまでの間、美砂江さんは「本当はきこえてるんじゃないか」と願っていました。息子が大きな音に反応すると、「今、動いたよね、きこえてるんじゃないかな」と感じていたのです。そうした反応を見ては、希望を抱く一方で、現実を受け入れることに対する心の葛藤がありました。
本当はきこえてるんじゃないか、とわざと物音を立てていた
糸優くんの難聴が確認された後、美砂江さんは息子の聴力に対してまだ確信が持てませんでした。例えば、わざと掃除機をかけてみたり、大きな音を立てて反応を見たりして、聴力が回復しているのではないかと何度も試みました。反応があると、「きっときこえてる」と思いたい自分がいましたが、次第にその希望も心の中で揺れ動く不安へと変わっていきました。ある日、区の3カ月健診で行われる予定の鈴の音を鳴らして反応を見る検査が、事前に難聴と診断されていることを伝えたため実施されませんでした。その時、美砂江さんは悲しみで涙があふれました。もし検査があったとしても、きっと反応がないことにまた涙していたのでしょう。
いろんな人に話を聞き、人工内耳手術が選択肢に
生後3カ月で補聴器を装用し始めた糸優くん。医師からは、重度の感音性難聴と診断され、両耳とも105dB程度、飛行機のジェット音がきこえるくらいとのことでした。医師からは「できるだけ早く音を入れてあげたほうがいい」とすすめられ、補聴器を装用し始めました。最初は反応が少なかったものの、しだいに糸優くんは音に反応するようになり、美砂江さんはその成長にとても喜びました。「反応がうれしくて、大きな音の出るおもちゃを買いがちで、旅行先では熊よけの鈴を買ってしまいました」と話します。
その後、美砂江さんはSNSで難聴に関する情報を集め、周囲からのアドバイスを受けるようになりました。特に義理の姉の紹介で、人工内耳手術を受けた子どもとの出会いがあり、その選択肢を知ったことがきっかけで、夫婦で人工内耳手術について調べ始めました。
「SNSで情報を交換し、手話で育てる家庭や人工内耳を装用した子どもの話を聞いて、選択肢が広がりました。」美砂江さんと夫は何度も話し合い、糸優くんの未来を思い、人工内耳手術を受けさせる決断を下しました。「手術を受ければ、きこえることで息子の世界が広がるだろう」と確信し、息子にとって最良の選択だと感じています。
子どもをどう育てていくかの葛藤
「難聴がある息子を自分たちはどう育てていくのか、夫と何度も話し合い、悩みました。」特に手術を受けさせることに関しては、息子が「きこえない」という特性をもって生まれてきたことを尊重すべきか、まだ息子自身が判断できる段階でないため、親として決断する重みを感じたと言います。「子どもの一生を左右することを、親が決めなくてはならない責任の重さがずっしりとのしかかるようでした。」夫婦で何度も議論し、最終的に「きこえる」ことが息子の世界を広げると信じて、手術を決断しました。
コメントまとめ
最新技術は、こういうことにもっともっと使ってもらいたい。
あとは、視覚障害児の視力もなんとかできたらなあと思います。
0.1くらいの視力でも見えるようになったら、まったく人生が変わると思うので。
聴力はなんとかなっても、ない視力を開花させるのは、今の技術をもってしても相当難しいんでしょうね。
AIがもっと発達したら、人工の目とかかができないのかななんて思っています。
あとは、視覚障害児の視力もなんとかできたらなあと思います。
0.1くらいの視力でも見えるようになったら、まったく人生が変わると思うので。
聴力はなんとかなっても、ない視力を開花させるのは、今の技術をもってしても相当難しいんでしょうね。
AIがもっと発達したら、人工の目とかかができないのかななんて思っています。
- 先天性の障害だと、非常に難しい。
できるだけ早くに音や光を知覚させないと、その領域の神経が育たない。
記事の件は6ヶ月で手術とあるが、子供の成長は早いので、早ければ早いほど神経が育っていく。 - 日本はここ100年で妊産婦死亡率がぐっと低くなり、米国の半分、赤ちゃんの周産期死亡率も低く、世界でも有数な国になった。
それは嬉しいことなんだけど、母子共に健康であるのが当たり前って意識が強くなって、何かあると受け入れられない人も増えた。
無事に生まれてくれたことだけでありがたいって思ってたのに。
新生児聴覚スクリーニング検査は有料なので、受ける人が少ないと聞きます。
でも、早期に検査を受けて難聴がわかれば、2歳までに補聴器や人工内耳で音を認識できると、6~7歳には健聴の子と変わらないくらい会話できるようになる子が多いです。
そうなると、9歳、10歳の壁も乗り越えて、聾学校ではなく、普通の学校で勉強して中学受験、有名大学も夢じゃないです。
友人の子どもは人工内耳でピアノやチェロが得意で音大を目指しています。
別の友人の同僚(医師)は先天性難聴で補聴器なしではほとんど聴こえませんが、読唇術を使い、健聴の医師と同じように診療しています。
最近の補聴器や人工内耳はBluetooth搭載でスマホとも接続でき、今後もっとすごい器具が登場すると思います。
数万をケチらず、新生児聴覚スクリーニング検査は必ず受けるべきです。
でも、早期に検査を受けて難聴がわかれば、2歳までに補聴器や人工内耳で音を認識できると、6~7歳には健聴の子と変わらないくらい会話できるようになる子が多いです。
そうなると、9歳、10歳の壁も乗り越えて、聾学校ではなく、普通の学校で勉強して中学受験、有名大学も夢じゃないです。
友人の子どもは人工内耳でピアノやチェロが得意で音大を目指しています。
別の友人の同僚(医師)は先天性難聴で補聴器なしではほとんど聴こえませんが、読唇術を使い、健聴の医師と同じように診療しています。
最近の補聴器や人工内耳はBluetooth搭載でスマホとも接続でき、今後もっとすごい器具が登場すると思います。
数万をケチらず、新生児聴覚スクリーニング検査は必ず受けるべきです。
- 先天性難聴の原則は1-3-6ルールです。
生後1か月までに新生児聴覚検査、3か月までに精密検査、6か月までに療育(補聴器装用)を開始します。
6か月間補聴器を装用しても聴力が得られない場合は、人工内耳の適応になります。
現実には遅れることもありますが、これが目指すべき指針です。
最近では「生後1か月までに新生児聴覚検査」では遅すぎるとの意見もあります。
できる限り多くの赤ちゃんに早期にスクリーニングを受けてほしいです。
自治体によっては補助が出て無料のところもあります。 - 有料だけど受けといた方がいいよ〜って病院からの説明だった。2,000円くらいだったし普通に受けた。その他の万単位の検査はやらなかったけど、聴覚検査は大体みんなやると思う。地域差もありそうだけど…
もしかしたら昔と今で金額変わってるのかもしれないですね。2年差で子供産んだけど、たったの2年でも色々変わってましたし。
- あれ?うちは2つの病院で生みましたが、どちらも入院中に聴覚検査しましたよ。専用の申し込みや支払いなんかもありませんでした。なので、新生児は自動でみんな受けるものだと思ってました。
私の友達の子は今高校生ですが、生まれつき難聴で、両耳とも全く聞こえないそうです。
子供の頃から知っていますが、片耳に補聴器を入れて過ごしていました。学校もスポーツも、友達や先生方の協力を受けながら、楽しく通えたのは、その子本人とご両親の人柄です。とても優しく人の痛みを知っているご家庭です。スポーツも本当に前向きに取り組み、ハードに体を使い、地区選抜の選手にも選ばれる程になりました。
子供の頃から知っていますが、片耳に補聴器を入れて過ごしていました。学校もスポーツも、友達や先生方の協力を受けながら、楽しく通えたのは、その子本人とご両親の人柄です。とても優しく人の痛みを知っているご家庭です。スポーツも本当に前向きに取り組み、ハードに体を使い、地区選抜の選手にも選ばれる程になりました。
- 例えば、救急車のサイレンなど、緊急性のある音を少しでも聞こえるようにすることが大事です。
聞こえる人と同じようには聞こえないけれど、音を認識することが大切です。
文中の「全く聞こえない」の程度が分かりませんが、コメ主さんの高校生の場合、補聴器がなければ聞こえませんが、つければ少しは聞こえるくらいだと思います。
本当に全く聞こえない人は、至近距離でのジェット機の轟音も聞こえません。その場合、補聴器は必要ないかもしれません。 - お友達から聞いてた説明なので専門的なことは分かりませんが、、全く聞こえないではなく、聴力がゼロに近い、に訂正しますね。
補聴器がどの程度で必要か否かではなく、そう言った境遇でもチャレンジして頑張っている子がいました、と言うお話でした。
娘の子も生後3日目ぐらいに左耳が難聴の疑いがあるといわれ、お見舞いに行った時のベットの上での娘の悲し気な様子が思い出されました。なかなか正しい検査が出来にくいと言う事で、月に一回は検査に通っていましたが、疑いが晴れた時には生後9カ月になっていました。小さい音でも敏感だったし、家族で絶対聞こえてるよねと話していましたが、この記事を拝見してやっぱり大事な検査だったのだなと感じました。もし難聴の診断がなされた時に娘が母親として子供にどれだけ努力出来たか疑問に思います。記事のご両親はとてもご立派だと思います。
両耳とも先天性の高度感音性難聴です。
話す方は、幼少期に訓練を受けたおかげで、特に問題なくできます。カミングアウトしなければ、相手にはわかりません。
ただ、聴き取りにはいつも不便を感じています。健聴者には、難聴の辛さがなかなか理解されにくい部分だと思います。
大きな声で話せば聴こえると思われがちですが、聴こえるのと聴き取れるのは全然違うんです。
音としては聞こえても、言葉としては認識できないことがよくあります。そこが目で見てわかる部分ではないので、理解されにくいんだと思います。
補聴器は片耳40万ほどするのですが、私の自治体では補助が片耳分しか出ません。片耳だと音の方向もわからないため、聴き取りがとても不便です。
相手の発言を聴き取れなかった時には、「どうして自分はこんなに不便なんだろう」と嘆くこともあります。
結婚して子どももいますが、それでも時々その不便さを感じてしまうことがあります。
いろんな苦労があると思いますが、この母子がこれから周りの人に恵まれて、幸せに過ごしていけることを心から願っています。
話す方は、幼少期に訓練を受けたおかげで、特に問題なくできます。カミングアウトしなければ、相手にはわかりません。
ただ、聴き取りにはいつも不便を感じています。健聴者には、難聴の辛さがなかなか理解されにくい部分だと思います。
大きな声で話せば聴こえると思われがちですが、聴こえるのと聴き取れるのは全然違うんです。
音としては聞こえても、言葉としては認識できないことがよくあります。そこが目で見てわかる部分ではないので、理解されにくいんだと思います。
補聴器は片耳40万ほどするのですが、私の自治体では補助が片耳分しか出ません。片耳だと音の方向もわからないため、聴き取りがとても不便です。
相手の発言を聴き取れなかった時には、「どうして自分はこんなに不便なんだろう」と嘆くこともあります。
結婚して子どももいますが、それでも時々その不便さを感じてしまうことがあります。
いろんな苦労があると思いますが、この母子がこれから周りの人に恵まれて、幸せに過ごしていけることを心から願っています。
- 私も同じです。
聞き返すとすごく大きな声で言い直す人がいて、それでも言葉が判別できなくて申し訳無さと情けなさで胸がギュッとなってしまいます。
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